こんにちは!オリジナル御朱印帳の製作をしている日宝綜合製本の福富です。
皆さんは御朱印帳を選ぶ時にどんなポイントにこだわって御朱印帳を選んでいますか?
色、柄、デザインなど選ぶポイントはたくさんありますが、多くの人は御朱印帳の「デザイン」で選ばれているのではないでしょうか?
「他人から可愛くみられたい!」
「おしゃれにみられたい」
と思うのは当然ですよね! 私もデザインは重視しています。
しかし、デザインばかりを気にしていて問題ないでしょうか?
ここで1つ質問です!
ご購入される御朱印帳はどの程度の期間使用されますか?
明確に答えられる方は多くないと思います。当然です。御朱印帳は40ページもあり、全ページに御朱印を集めようとするとよく御朱印巡りをされる方でも2〜4ヶ月必要となります。定期的に御朱印巡りをされる普通の方でも1年ほど必要だと感じています。 (週に1つの御朱印で40週間=10ヶ月となります)
いかがでしょうか?想像していた使用する期間と一致していましたか?
このように、長く使う御朱印帳だからこそ今回のテーマである「 “素材”にこだわるべき」と考えています。
シリーズ「御朱印帳の疑問にピンポイントでお答え!」
第二回は素材編です。通常、御朱印帳を選ぶ時に重視されにくい「素材」を表紙と本文(内側の紙の部分)に分けてご紹介していきます。 ※本記事に登場する御朱印帳は弊社で販売している御朱印帳です。神社仏閣様、他社様で販売されている御朱印帳とは異なる場合もございますが、ご了承ください。
目次
1.表紙
まずは御朱印帳の顔にあたる部分の表紙から、紹介していきます。
弊社でも「長く使うものだから、愛着を持てるように、手触りなどの質感を知りたい」というお客様の声をいただいています。
表紙の素材は大きく分けると、「布」か「紙」のどちらかを使用して作られています。
それではそれぞれの特徴を詳しく見てみましょう。
・布
表紙の素材として最も多く使われている素材は「布」です。伝統織物を使った御朱印帳をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
弊社では御朱印帳のほとんどに、「二越ちりめん」という布を使用しています。「ちりめん」と聞いて、独特の凸凹した表面を思い浮かべた方も多いのではないでしょうか? あの凸凹は「シボ」といいます。まっすぐな縦糸と、捻りをきかせた横糸を織ることで凸凹ができるそうです。柔らかな雰囲気と優しい質感は、ついずっと触っていたくなる触り心地です。
ちなみに「二越ちりめん」の「二越」とはなんだと思いますか? これは横糸の本数を表していて、横糸が一本の場合は「一越ちりめん」という種類になるそうです。二越ちりめんは一越ちりめんに比べ、シボ(凸凹)がはっきりしているのが特徴です。さらに生地も分厚いため、御朱印帳として各地に持ち歩くことができる丈夫さを兼ね備えています。
・紙
続いて紙の表紙を説明します。柄がプリントされた紙にPP加工(薄いフィルムを貼りつけて汚れ防止や傷防止になります)を施したものを多く見られますが、弊社の御朱印帳では「友禅和紙」を使用し、素材本来の質感をお楽しみいただくために、あえてそれ以上の加工は行なっておりません。
着物の友禅染めのような柄の和紙、という名前の通りの素材です。和紙独特の少しざらりとした手触りが癖になります。日本の伝統や情緒を感じさせる華やかな柄も多く、目で楽しむにももってこいです。ちなみに「友禅」とは友禅染めの発案者とされる宮崎友禅斎が名前の由来とされています。
2.本文
次に本文に使われている用紙について紹介していきます。本文は御朱印を書いていただく重要な箇所なので、ぜひ素材にこだわりたいポイントです。 お客様からよくお問い合わせをいただくポイント=気になっているポイントは以下の三つです。
- 裏抜け……頁の裏側に文字が透けない?
- 乾き……御朱印をいただいてすぐに閉じたら反対側に写ってしまうのでは?
- にじみ……墨で書かれた文字がにじまない?
これらの気になるポイントを全て解消してくれるのが、弊社が御朱印帳に使用している「奉書紙」という用紙です。 白くて厚みのあるしっかりとした紙で、墨で文字を書くのに適した和紙です。
厚手で、裏抜けもしにくい紙となっています。また、写真を見ていただくとわかるように、実は御朱印帳の頁は二枚で一つの頁になっているため、裏側の頁に文字が透けることはほとんどありません。
さらに、厚めの紙なので墨を吸い込むスピードも一般的な紙より早くなっています。
一般の奉書紙には、サイズ加工といってにじみ防止加工を施したものが多く見られますが、弊社が使用する奉書紙ではあえて加工を施しておりません。
こうすることで乾きが早く、御朱印帳をすぐ閉じても色落ち、裏写りしない本文になっています。
それだと文字がにじんでしまうのでは?
と心配されたかもしれませんがご安心ください! 実際にいただいた御朱印の写真を下に掲載していますのでご覧ください。
いかがでしょうか? 墨で書かれた文字、朱印、ともにほとんどにじんでいません!
実は弊社が使用する奉書紙は、にじみ加工なしでありながらにじみにくさを求めた、別漉きの奉書紙を使っているのです。
特に墨を使った手書きの文字がにじまないかお客様に心配されますが、ほとんどにじむことなく、鮮やかで生き生きとした筆遣いを残してくれます。ぜひ実際に御朱印をいただいて、お客様の目で確かめてみてください。
さて、「御朱印帳の疑問にピンポイントでお答え!~素材編~」いかがだったでしょうか?
御朱印帳のデザインだけではなく「素材」にも目を向けるといつもと違う選ぶ楽しさにつながると思います。
また、長く愛用されても美しい御朱印帳をお選びいただき御朱印巡りをお楽しみいただけるきっかけとなれば幸いです。
もし「こんなことが知りたい」というポイントがあれば、ぜひ教えてください。
最後にご紹介
日宝綜合製本では様々な御朱印帳を販売しています。
さらに、「オリジナルの御朱印帳」も製作可能です。思い出の生地や服などがあればそちらを使用し御朱印帳にリメイクできます。
これまでに「お祖母様の形見の着物」の生地を使用したオンリーワンの御朱印帳を製作、思い出を形にするお手伝いをさせていただきました。
ご興味がある方は下記のページをクリック
この記事で登場した御朱印帳は日宝綜合製本株式会社のAmazon・楽天市場にて販売しています。
TEL:086-275-7863
各SNSでも御朱印帳に関する情報を発信中! ぜひフォロー&いいねをお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました^^
日宝綜合製本はあなたの御朱印集めを応援します!