こんにちは!
全国各地のご朱印、お城印集めが趣味の神宮寺城一郎です!
今回ご紹介するのは、石川県金沢市にある「兼六園」です。
言わずと知れた日本三名園の一つに数えられる庭園。
さらに! 兼六園では、御朱印ならぬ御庭印をいただけるとのこと!
この記事では兼六園へのアクセスや見どころ、御庭印などについてわかりやすく紹介しています。
ぜひともこちらの記事をご参考にしていただき、足を運んでみてください!
兼六園のアクセスと基本情報
【兼六園の所在地】
〒920-0937 石川県金沢市丸の内1-1
【兼六園の電話番号】
076-234-3800
【受付時間】
●3月1日~10月15日:7時~18時(入園は17時30分まで)
●10月16日~2月末日:8時~17時(入園は16時30分まで)
【入園料】
●大人:320円
●小人:100円
【電車・バスでのアクセス】
●電車:JR金沢駅から兼六園口(東口)にて下車
●バス:JR金沢駅兼六園口(東口)6番乗り場から15分間隔で毎日バスが運行
「城下まち金沢周遊バス」右回りルートに乗車し、「兼六園下・金沢城(石川門向い)」6番停留所で降車
【車でのアクセス】
北陸自動車道から
●富山方面からは「金沢森本IC」で下り、山側環状道路経由で約20分
●福井方面からは「金沢西IC」で下り、新神田・野町広小路経由で約30分
【駐車場】
●石川県兼六駐車場
〒 920-0932 金沢市小将町 1-53
076-263-1814
収容台数:2F~5Fまで普通車480台駐車可能
営業時間:24時間年中無休
普通車駐車料金:最初の1時間350円、その後30分ごとに150円
(22時〜翌8時までの最大料金1060円)
※石川県兼六駐車場の他にも兼六園周辺にコインパーキング多数有り
兼六園とは
「兼六園」は、岡山県岡山市の「後楽園」、茨城県水戸市の「偕楽園」と並んで「日本三名園」の一つに数えられる、日本が誇る名勝である。その起源は、加賀藩5代藩主・前田綱紀が1676年(延宝4年)に、金沢城に隣接する傾斜地に建てた別荘「蓮池亭」と、その周囲を整備した庭園に遡る。この庭園が兼六園の原型であるとされ、当時から風雅な景観が広がっていたのだという。
その後、12代藩主・前田斉広が隠居所である「竹沢御殿」を造営した際、庭園は「兼六園」と命名されたと考えられている。この名前は、宋代の詩人・李格非の『洛陽名園記』に由来し、「宏大、幽邃、人力、蒼古、水泉、眺望」の六つの美点を兼ね備えた名園であることを表しているらしい。
さらに、斉広の死後、13代藩主・前田斉泰の手により庭園の改修が進められ、現在の回遊式庭園としての雄大な構図が完成。庭園内には、季節ごとに趣を変える松や桜、池や滝といった自然美が巧みに配置され、訪れる人々を四季折々の美しさで魅了している。
1874年(明治7年)の廃藩置県以降、兼六園は一般市民に開放され、多くの人々に親しまれる場所となった。1922年(大正11年)には国の名勝に指定され、さらに1985年(昭和60年)には特別名勝として格上げされるなど、その価値は国内外に広く認められ続けている。歴史と自然が織りなす美の結晶、兼六園は、今なお日本庭園の至宝として多くの訪問者を迎えている。
兼六園の見どころ
福井から金沢へとやって来た。「兼六園」にはこれまでも訪れたことがあるが、ずいぶん前になる。
久しぶりに足を運んだ兼六園を散策しようと、桂坂口の入場券の販売所で券を買おうとすると…なんと「御庭印」なるものがあるではないか!
それにしても「御庭印」というものは初めて聞いた。
調べると、兼六園が開園150周年を迎えたことから、今年2024年の5月から発売を始めたらしい。隣接する金沢城など全国の名城で人気を集めている「御城印」に着想を得て制作されたのだそうだ。これは買わないわけにはいかない。しかし、ここですぐには買わず、散策をした後に購入することにする。
兼六園の入園料は500円。桂坂から入る。
【桂坂】
「桂坂」は、兼六園の北側、金沢城石川門のすぐ近くに位置する坂道で、兼六園の入口の一つになっている。その名は、かつてこの場所にそびえていた桂の大木に由来しているのだという。
現在の木は、かつてあった大木を原形に受け継がれた若木が成長したものなのだそうだ。
【ことじ灯篭】
桂坂から園内に足を踏み入れ、まずは「ことじ灯篭」に向かう。霞ヶ池の北岸に立っており、灯篭の足が二股になっており、琴の糸を支える琴柱(ことじ)に似ていることからその名が付いたと言われている。水面を照らすための雪見灯籠が変化したものだといい、その高さは2.67mあるそうだ。
ことじ灯篭と霞ヶ池の風景は兼六園を代表する景観の一つとして知られている。
【唐崎松(からさきのまつ)】
「唐崎松」は、兼六園で最も見事な枝ぶりを誇る樹木。この松は、13代藩主・前田斉泰が、近江八景の一つである琵琶湖畔の唐崎松から種子を取り寄せて育てたものであると言われている。横に伸びる松の枝が美しい。
この唐崎松は、冬になると雪の重みで枝が折れるのを防ぐため、伝統的な「雪吊り」が施されている。この雪吊りの光景は、冬の訪れを告げる兼六園の風物詩として広く知られている。円錐形に整えられたそのシルエットは美しく、訪れる人々に季節ごとの趣深い風情を与えている。
【眺望台】
桂坂口と上坂口の間の眺望が開ける場所にベンチが置かれており、傍に「眺望台」と書かれた木製の立て札が掲げられている。ここからの眺めが実に見事だ。
冒頭にも少し述べたが、「兼六園」という名前には「六つを兼ねる園」という意味が込められているそうだ。中国の古典「洛陽名園記」の一節に、「洛人云う園圃の勝 相兼ぬる能わざるは六。宏大を務るは幽邃少なし。人力勝るは蒼古少なし。水泉多きは眺望難し。此の六を兼ねるは惟湖園のみ」とある。「広々としていれば(宏大)静けさはなく(幽邃)、人の手が加わっていれば(人力)昔からの自然は感じられなくなる(蒼古)。池や滝など水の流れが多ければ(水泉)、遠くは眺められない(眺望)。つまりそれぞれ相反する六つの景観(六勝)を兼ね備えているのは「湖園」だけである」という意味だ。
庭園では六つの優れた要素を兼ね備えることは難しいが、兼六園ではこの六つを六勝として大切にしている。六勝の一つである「眺望」は、まさにここで体験できる。
【雁行橋】
「雁行橋」は、11枚の赤戸室石を使用し、雁が夕空に列をなして飛んでいく様子をかたどっているらしい。一枚一枚が亀の甲の形をしているので、別名「亀甲橋」ともいう。この橋を渡ると長生きするといわれていた。
現在は石の保護のため残念ながら渡ることはできなくなっている。
【明治紀念之標】
雁行橋を横目に歩を進めていくと、大きな銅像の前に出る。「日本武尊(ヤマトタケル)の像」だ。
この場所は「明治紀念之標」といい、西南戦争で戦死した郷土の軍人たちの霊を慰めるために明治13年(1880年)に建立されたものだ。「日本武尊像」の横には「石川県戦士尽忠碑」も立てられている。ちなみにこの「日本武尊像」は、仏像以外では日本で最初に建てられた銅像といわれている。高さは5.5mあるという。
また、銅像の両脇に植えられた赤松は「手向松(たむけまつ)」と呼ばれ、当時、京都の東西両本願寺から贈られたものだという。
【園内を流れる小川】
小川の流れが非常にゆるやかだ。その上にかぶさるように伸びるもみじの風景も素晴らしい。この曲水の景色は心を落ち着かせてくれる。しばし足をとめてその風景に見入る。
【いしかわ生活工芸ミュージアム(石川県立伝統産業工芸館)】
山崎山の横を通り、「いしかわ生活工芸ミュージアム」の前を通る。
石川県にはたくさんの伝統的な匠の技が今も残っている。徳川幕府から目をつけられていた加賀藩は幕府のその警戒をゆるめるため、芸術文化に力を入れたといわれている。ここ「いしかわ生活工芸ミュージアム」は、そんな石川県が誇る伝統的工芸品の魅力を発信する建物で、加賀友禅、九谷焼、山中漆器、輪島塗など、石川県内の伝統的工芸品全36品目を展示している。
常設展示のほか様々な企画展が随時催されており、毎週土・日曜日には伝統工芸師による制作実演や各種ワークショップなども開かれているそうだ。
《いしかわ生活工芸ミュージアムの基本情報》
【いしかわ生活工芸ミュージアムの所在地】
〒920-0936 石川県金沢市兼六町1-1
【いしかわ生活工芸ミュージアムの電話番号】
076-262-2020
【いしかわ生活工芸ミュージアムの営業情報】
営業時間:9時~17時(入館は16時45分まで)
入館料金:【1階】無料 【2階】18才以上260円、65才以上210円、17才以下100円、6才未満無料
定休日:【4月~11月】毎月第三木曜日 【12月~3月】毎週木曜日(祝日は除く)、年末年始
【根上松(ねあがりのまつ)】
花見橋を渡ると、目の前におおきな松が現れた。「根上松」だ。
これはまことに見事な松だが、その根元に特徴がある。根が露出しており、まるで地面をつかんでいるようにも見える。これは成長してから根元の土を取り除いたことでこのようになったそうだ。13代藩主・斉泰が植えたといわれている。
【霞ヶ池】
再び「霞ヶ池」を眺めながら、時雨亭の方に向かってゆっくりと歩いていく。霞ヶ池は兼六園の中心にある園内最大の池だ。池の中の島は蓬莱島といい、不老長寿をあらわしている。
【曲水】
園内には至る所に「曲水」が張り巡らされている。曲水は各地の庭園でも見られるが、兼六園の曲水はその中でも特に美しいと言われており、庭園内をくねくねと蛇行しながら流れるその水路は、数々の橋や松の間を優雅に通り抜け、庭全体に独特の趣をもたらしている。六勝の一つ「水泉」の美ということだ。
この曲水は庭を流れ出た後、金沢城の堀などにも利用されている。その流れには、ただ美観を追求するだけでなく、城の防御力を高めるという軍事的な役割が隠されていたのではないかとも考えられている。曲水という庭園要素にその意図を巧みに隠し、幕府に対する配慮として計算された設計だったのかもしれない。
【時雨亭】
園内にある茶屋「時雨亭」では、お抹茶とお煎茶がいただけるがこの日はかなり混雑しており、順番待ちができている状態だった。
加賀藩5代藩主・前田綱紀は、1676年(延宝4年)、作事所を城内へ移転させた跡地に「蓮池御亭(れんちおんてい)」を建築し、その周辺を庭園として整備したことが兼六園の始まりとされている。6代藩主・前田吉徳がこの御亭を建て替えた記録も残っているが、明治初期に取り壊されるまでは、現在の噴水の前に位置していたという。
藩政後期には「時雨亭」とも呼ばれていたこの建物は、平成12年(2000年)3月に現在の場所に再現された。庭園に面した10畳と8畳の座敷、さらに続く「御囲」は、当時の平面図が残されていたことを基に忠実に復元されたものらしい。その再現された空間は、兼六園の歴史を感じさせる重要な一部となっている。
こういう風情漂う場所で穏やかにいただくお茶は、しばし日常の喧騒や時が経つのを忘れさせてくれるだろう。
《時雨亭の基本情報》
【時雨亭の所在地】
〒920-0936 石川県金沢市兼六町1−5
【時雨亭の電話番号】
076-232-8841
【時雨亭の営業情報】
営業時間:9時~16時30分(入亭は16時まで、午後0時〜1時の間は清掃のため入館不可、貸切利用時など入館できない場合あり)
主なメニュー:抹茶800円(和菓子付き)、煎茶340円(和菓子付き)など
定休日:年末年始 (12月29日から1月3日)
木の根にむしている苔が涼やかだ。
ここからは瓢池(ひさごいけ)、夕顔亭をまわって噴水に向かうことにする。
【瓢池(ひさごいけ)】
「瓢池」は池の形が瓢箪のようなことから名付けられたとされる。瓢池の周辺はかつて「蓮池庭」と呼ばれたといい、兼六園の作庭はここから始まったとも考えられている。池のほとりにある落差6.6mの翠滝は、水量豊富で滝音も大きく、目と耳を同時に楽しませてくれる。
【夕顔亭】
「夕顔亭」は、1774年(安永3)年に建てられた園内最古の建築物だ。茶室内の壁に夕顔(瓢箪の古名)の透彫りがあることが名前の由来となっているという。翠滝の音を聞きながらお茶を楽しむ茶室は「滝見御亭」とも呼ばれたそうだ。
園内をひと通り巡り、最後に噴水へ立ち寄る。
【噴水】
この噴水は、13代藩主・前田斉泰(なりやす)の命により、金沢城二の丸に噴水を設置する構想の試作品として造られたものとされ、現存する日本最古の噴水といわれている。
霞ヶ池との約5mの高低差を利用し、逆サイフォンの原理によって水が自然に噴き出す仕組みとなっている。水圧だけで作動しており、動力を一切使用していない。自然エネルギー100%のサステイナブルな設計は、エコが叫ばれている現代にもまさに適していると言えるだろう。
兼六園の御庭印
園内の散策を終え、お目当ての「御庭印」を購入しようと、桂坂口の販売所へと向かう。
御庭印は和紙風のはがきサイズの紙に、「兼六園」の文字と前田家の家紋「梅鉢紋」を配したもの。デザインは、「ことじ灯籠、曲水、雪つりをモチーフにしたもの」と「雪つりのみ」の2種類があり、いずれも1枚300円である。どちらのデザインも美しかったのだが、今回は見ることができなかった雪吊りの御庭印をお願いした。
ちなみにこの御庭印は、兼六園内の7つの料金所のうち、ここ桂坂のほか、蓮池門、真弓坂の3カ所で購入可能である。
兼六園では短い時間の滞在だったものの、あらためて日本の美をじっくり堪能することができた。
最後に兼六園にぴったりの御朱印帳をご紹介
今回の「兼六園」のリポートはいかがだったでしょうか。
記事の締めくくりとして、日本の美しさを満喫できる兼六園にぴったりの「観世水柄の御朱印帳」をご紹介します。
観世水とは渦を巻く水の模様のこと。曲水の流れが印象的な兼六園にぴったりの御朱印帳ではないでしょうか。落ち着いた色合いや上品な雰囲気も素敵ですよね。
この御朱印帳に、兼六園の御庭印を収めれば、旅の思い出がさらに特別なものになるはず!ぜひこの御朱印帳を持って現地を訪れ、風情と歴史が息づく兼六園の美しさを心に刻む旅にしてくださいね!
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